DREAM-BOOK/OFF
「波よさげですよ」
AM5:00 LINEが届いた。
原田会長からだった。
確かに、この時期珍しい風向き。
昨日のバイパスから見た海も「どいいR」が割れていた・・・・
今頃みんな、張り切ってやっているだろう。
昨日、こんな夢を見た。
「おう、迎えに来てくれ。売り飛ばすモノがあるで積んでくれ」
そこへいくと、何やら難しいスイッチがたくさんついた大きな箱が4つ、中くらいのが3つ、小さなのが3つ。
それの箱には英語が並ぶ。
かろうじて読めるのが「volume」「ROLAND」「BOSE」
何やら、何かを奏でる道具らしい。
それを買取屋に運搬するのがおれの役目だ。
おもむろに現金を手にしたBOSSはオレに約束の金を渡した…
オレはそのSOUL-moneyをギャンブルにぶち込む。
最初はショボショボ当たるが、やがて全額をLOSTする。
うなだれて帰る途中、オレを兄貴と慕う手下が強請る。
「くださいよ〜、くださいよ〜、俺なんか熱中症でぶっ倒れる寸前ですよ!その金で前におごったじゃないでえすか!?え?いくら持ってるんすか?」
オレは、格好つけることもできず、ポケットの中の銅貨2枚を握りしめた。
「俺の人生、こんなはずじゃ…」
気が付くとオレは、BOSSの家にまだ「カネになる箱」があるんじゃないかと、BOSSの家の前に立っていた。
BOSSは留守だ。
・・・・
オレが意を決したとき、後ろから声がした。
「ドアツいですね」
振り向くと、カマロブルーのスマホを手にした俺の手下、GRは汗まみれに無精ひげを蓄え笑った・・・。
「やるんすか、つれてってクダサイよ。」
オレは歩道に座り、煙草に火をつけ、コーヒーの空き缶に灰を落とした。
「カン、カーーーーーン!!」
乾いた音が響いた・・・・
そこで目が覚めた。
いったい、何の夢だったんだろう。
夢の意味が、分からん。