オトコの本音の物語

ただいま〜。

といつものように家に帰る。

家には奥さんとかわいい息子がいる。

「おつかれさま〜、お風呂先入る?暑かったら〜…」


バラエティー番組をみつつ 夕食をしながらの団らん。



実は仕事を午前中で放棄し、歯医者のお金を持ち出して競艇に行っていたなんてひとことも言えない。言える訳が無い。


 日曜日は「みんなで勝負にいこう!」とか、張り切っていたのだが、罪悪感から「お、お〜う、いいよ」と言ってしまった事に後悔は無い。


 そこに携帯がなった。

また、あの酔っ払いオヤヂだ。

「もしもし」

オ「おい、バレたか?」

「いや、だいじょうぶっす」

オ「大丈夫じゃねえ!バレたか、バレてないかで応えろ!」

「あのう、もう切っていいですか!?」

オ「おい、まて!落ち着け!!」

プープープー


 奥さんお顔を見る。

なにか感じているようだ。

「楽しみだねえ!動物園…」



   神様、雨を降らせてくれ。